祝!!富岡製糸場の世界遺産登録
2014年 04月 28日
ユネスコの世界文化遺産に「富岡製糸場と絹産業遺産群」が、日本の近代化遺産では初めて登録されることが確実となりました。
富岡製糸場を訪れた方はまだ少ないと思いますので、私が2012年7月22日に、訪問して書いた日記を掲載させていただきます。
しばらくは混雑しそうなので当分は行かない、もしくは遠いので行けない、という方々が、この日記を読んで行った気分になっていただければ嬉しいです。
当時とは世界遺産の推薦状況、電車賃、富岡の状況も、大きく変わったと思いますが、2年前ということを念頭において、お読みいただければと思います。
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7月22日、日曜日、曇り、気温は25度前後、群馬県は長袖でも寒かった。
久々の早起きで6時30分に自宅を出発しました。前夜は緊張してあまり眠れず(笑)
日本の文化審議会がユネスコに世界遺産を申請する手順は難しいのですが、昨年申請して2013年の登録が審議されているのが富士山と鎌倉の2件。
そして今年の7月12日に申請が決まり、2014年の登録が期待されるのが、本日訪れた富岡製糸場です。
「何故、富岡?」という方もいらっしゃると思うのですが、今年はルールが変わり、推薦は1国当たり1年に1件とされてしまいました。
彦根城、長崎、飛鳥、佐渡は残念ですが来年の推薦を期待しましょう。
上野から新幹線で高崎まで50分、上信電鉄に乗り換えます。
上州富岡への往復にはこんな割引切符がありました。
電車には「世界遺産へ前進」の大きなロゴが、描かれてました。
この電車は単線で2車両ですが、車掌さんはいません。1車両目の先頭の入口で運転手さんが切符を回収し、また運転席に戻りました。
なんとも小さな上州富岡駅と、
駅前のメインストリート、ここは閑散とした景色でした。
15分歩いて富岡製糸場入口です。
朝早いのに予想以上に見物客がいました。私は本日一番の9時30分の解説に参加です。
富岡製糸場は日本初の官営製糸工場で1872(明治5)年に開業。フランス人技師の指導で建築された2階建て木骨レンガ造りですが、後に民間に払い下げられ1987年まで稼働しました。
明治5年のキーストーン(要石)がありました。
中の建物はどれも重要文化財に指定されていますが、写真は東繭倉庫です。150年前の建物には見えません。1階は事務所・作業所で2階に乾燥させた繭を貯蔵しました。
「技術革新と残存する建築物がすばらしい。保存管理計画ができている」 などが、今回の推薦理由だったそうですが、操糸場の入口は奇麗です。
内部の梁や天井はそのまま残っていました。ここで当時の女工さんが繭から生糸を取る作業をしていました。
明治時代、利益が期待された輸出品は茶と絹(生糸)しかなく、繭から生糸をつくる製糸工程はフランスやイタリアよりも製品の質の面で大きく劣っていましたが、
明治政府はフランスの駐在員技師ポール・ブリュナの指導でフランスから繰糸機や蒸気機関等を輸入し、富岡に日本初の機械製糸工場を設置しました。
ここがブリュナさんが暮らしたブリュナ館。
そしてこちらは、工場内の診療所です。
他に鉄水槽、資料館等があり、40分の解説はあっという間に終わりました。
当時、藤岡を製糸場にしたのは、土地があり、水があり、燃料の石炭の確保が容易で、近隣にて養蚕が盛んだったからという説明がありました。
明治・大正時代の工場というと「女工哀史」や「ああ野麦峠」の小説が思い浮かびますが、質問した女性に対して解説員は、官営から民間に経営が移ってからは、
「民間の価格競争は原価逓減の戦いなので、そういう面も多少はあると思う」 「でも、ここは日本で最初に健康保険を導入した工場でした」 と、当時の女工さん達の給料や休暇も説明してくれました。
毎週日曜日と、夏に10日、冬に10日の休みがあり、15歳から62歳までの女性が公募に応じ、志願して働いていたそうです。
狭い敷地なので、2時間ほど見学し製糸場を後にしました。
帰宅は13時40分、
万歩計は9,989歩、
撮った写真は63枚でした。
2年後、富岡製糸場が世界遺産に指定されることを希望しますが、
その前に来年の富士山と鎌倉も指定されてほしい。
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今思うと、鎌倉が指定されなかったのは残念ですが、富士山が世界遺産に指定され、今年富岡製糸場が指定され、日本の世界遺産が18件となったのは喜ばしい限りです。
私はそのうち17件は、既に訪問したのですが、小笠原諸島は片道1,000kmと遠すぎるし、小笠原丸は週に1便の運航で、片道25時間というので、とても訪問できそうにありません。
遠い将来の楽しみとして小笠原諸島は残しておきます。
富岡製糸場を訪れた方はまだ少ないと思いますので、私が2012年7月22日に、訪問して書いた日記を掲載させていただきます。
しばらくは混雑しそうなので当分は行かない、もしくは遠いので行けない、という方々が、この日記を読んで行った気分になっていただければ嬉しいです。
当時とは世界遺産の推薦状況、電車賃、富岡の状況も、大きく変わったと思いますが、2年前ということを念頭において、お読みいただければと思います。
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7月22日、日曜日、曇り、気温は25度前後、群馬県は長袖でも寒かった。
久々の早起きで6時30分に自宅を出発しました。前夜は緊張してあまり眠れず(笑)
日本の文化審議会がユネスコに世界遺産を申請する手順は難しいのですが、昨年申請して2013年の登録が審議されているのが富士山と鎌倉の2件。
そして今年の7月12日に申請が決まり、2014年の登録が期待されるのが、本日訪れた富岡製糸場です。
「何故、富岡?」という方もいらっしゃると思うのですが、今年はルールが変わり、推薦は1国当たり1年に1件とされてしまいました。
彦根城、長崎、飛鳥、佐渡は残念ですが来年の推薦を期待しましょう。
上野から新幹線で高崎まで50分、上信電鉄に乗り換えます。
上州富岡への往復にはこんな割引切符がありました。
電車には「世界遺産へ前進」の大きなロゴが、描かれてました。
この電車は単線で2車両ですが、車掌さんはいません。1車両目の先頭の入口で運転手さんが切符を回収し、また運転席に戻りました。
なんとも小さな上州富岡駅と、
駅前のメインストリート、ここは閑散とした景色でした。
15分歩いて富岡製糸場入口です。
朝早いのに予想以上に見物客がいました。私は本日一番の9時30分の解説に参加です。
富岡製糸場は日本初の官営製糸工場で1872(明治5)年に開業。フランス人技師の指導で建築された2階建て木骨レンガ造りですが、後に民間に払い下げられ1987年まで稼働しました。
明治5年のキーストーン(要石)がありました。
中の建物はどれも重要文化財に指定されていますが、写真は東繭倉庫です。150年前の建物には見えません。1階は事務所・作業所で2階に乾燥させた繭を貯蔵しました。
「技術革新と残存する建築物がすばらしい。保存管理計画ができている」 などが、今回の推薦理由だったそうですが、操糸場の入口は奇麗です。
内部の梁や天井はそのまま残っていました。ここで当時の女工さんが繭から生糸を取る作業をしていました。
明治時代、利益が期待された輸出品は茶と絹(生糸)しかなく、繭から生糸をつくる製糸工程はフランスやイタリアよりも製品の質の面で大きく劣っていましたが、
明治政府はフランスの駐在員技師ポール・ブリュナの指導でフランスから繰糸機や蒸気機関等を輸入し、富岡に日本初の機械製糸工場を設置しました。
ここがブリュナさんが暮らしたブリュナ館。
そしてこちらは、工場内の診療所です。
他に鉄水槽、資料館等があり、40分の解説はあっという間に終わりました。
当時、藤岡を製糸場にしたのは、土地があり、水があり、燃料の石炭の確保が容易で、近隣にて養蚕が盛んだったからという説明がありました。
明治・大正時代の工場というと「女工哀史」や「ああ野麦峠」の小説が思い浮かびますが、質問した女性に対して解説員は、官営から民間に経営が移ってからは、
「民間の価格競争は原価逓減の戦いなので、そういう面も多少はあると思う」 「でも、ここは日本で最初に健康保険を導入した工場でした」 と、当時の女工さん達の給料や休暇も説明してくれました。
毎週日曜日と、夏に10日、冬に10日の休みがあり、15歳から62歳までの女性が公募に応じ、志願して働いていたそうです。
狭い敷地なので、2時間ほど見学し製糸場を後にしました。
帰宅は13時40分、
万歩計は9,989歩、
撮った写真は63枚でした。
2年後、富岡製糸場が世界遺産に指定されることを希望しますが、
その前に来年の富士山と鎌倉も指定されてほしい。
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今思うと、鎌倉が指定されなかったのは残念ですが、富士山が世界遺産に指定され、今年富岡製糸場が指定され、日本の世界遺産が18件となったのは喜ばしい限りです。
私はそのうち17件は、既に訪問したのですが、小笠原諸島は片道1,000kmと遠すぎるし、小笠原丸は週に1便の運航で、片道25時間というので、とても訪問できそうにありません。
遠い将来の楽しみとして小笠原諸島は残しておきます。
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jin-m10-p at 2014-04-27 16:01
こんにちは。
また世界遺産がふえましたネ。
うれしいかぎりなのですが、数年で廃れることのないように
なってもらいたいと思います。
げんに、アソコとアソコは・・・・・・・
日本が世界に誇れる文化と遺産、大切にしていきましょう。
小笠原諸島もサイコーでっせ。日本ぢゃ~ナイみたいです。
また世界遺産がふえましたネ。
うれしいかぎりなのですが、数年で廃れることのないように
なってもらいたいと思います。
げんに、アソコとアソコは・・・・・・・
日本が世界に誇れる文化と遺産、大切にしていきましょう。
小笠原諸島もサイコーでっせ。日本ぢゃ~ナイみたいです。
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ganbare333ten at 2014-04-27 17:19
こんばんは^^
世界遺産登録されたことは日本人としてとても嬉しいです!
恥ずかしながら富岡製糸場の存在も遺産登録してる
ことも知りませんでした(//・_・//)
旅プラスさんがアップしてくれたので概要がわかりました。
ありがとうございます♪
それにしても17ヶ所も訪れてるなんて行動力がありますね!
僕は残念ながら富士山しか行ってませ~ん(ノДT)
世界遺産登録されたことは日本人としてとても嬉しいです!
恥ずかしながら富岡製糸場の存在も遺産登録してる
ことも知りませんでした(//・_・//)
旅プラスさんがアップしてくれたので概要がわかりました。
ありがとうございます♪
それにしても17ヶ所も訪れてるなんて行動力がありますね!
僕は残念ながら富士山しか行ってませ~ん(ノДT)
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tabi-to-ryokou at 2014-04-27 21:05
jin-m10-pさん、こんばんは
日本は真面目なので、意外と予算が付いて、その管理にも気を配りますが、文化遺産は目が行き届いても、
自然遺産のほうは、十分な保護ができないケースもあります。
日本人だけでなく、外国人観光客も見に来るので、保護や維持管理はしっかりやってもらいたいですね。
まさか、まさか、小笠原諸島に行かれたことがあるんですか。そりゃあ、もう凄いです。尊敬します。
行ってみたいのですが、日記に書いたように移動が大変なので、しばらくはテレビの番組で紹介される時に
必死で眺めることにします。
日本は真面目なので、意外と予算が付いて、その管理にも気を配りますが、文化遺産は目が行き届いても、
自然遺産のほうは、十分な保護ができないケースもあります。
日本人だけでなく、外国人観光客も見に来るので、保護や維持管理はしっかりやってもらいたいですね。
まさか、まさか、小笠原諸島に行かれたことがあるんですか。そりゃあ、もう凄いです。尊敬します。
行ってみたいのですが、日記に書いたように移動が大変なので、しばらくはテレビの番組で紹介される時に
必死で眺めることにします。
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tabi-to-ryokou at 2014-04-27 21:14
心頭滅却さん、こんばんは
富岡製糸場の存在をご存じの方は日本でも少なかったような気がします。
何年か前ですが、石見銀山が世界遺産になった時に、日本中が湧きましたが、それ以前は無名の存在でした。
富士山は超有名ですが、登録されるかどうか微妙だったので、指定されて本当によかったです。
地元も、世界遺産だからゴミがあってもいけないし、危険があってもいけないので、整備に尽力してくれると思います。
「世界遺産オタク」 の僕としては、嬉しいニュースでした。
富岡製糸場の存在をご存じの方は日本でも少なかったような気がします。
何年か前ですが、石見銀山が世界遺産になった時に、日本中が湧きましたが、それ以前は無名の存在でした。
富士山は超有名ですが、登録されるかどうか微妙だったので、指定されて本当によかったです。
地元も、世界遺産だからゴミがあってもいけないし、危険があってもいけないので、整備に尽力してくれると思います。
「世界遺産オタク」 の僕としては、嬉しいニュースでした。
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tabi-to-ryokou at 2014-04-27 23:31
元気ばばさん、こんばんは
僕の場合は2年前の7月22日でしたが、世界遺産に指定される前に見ておかねばと
「世界遺産オタク??」 の心意気で、かなり張り切って行ってきました。
これで世界遺産訪問件数が、国内・海外合わせて168件となり、目標件数にあと32件となったので、
あと4・5年で目標に届きそうな気がしてきました。
2年前の感想ですが、これは指定されるなという確信が湧きました。日本の産業の近代化に大きな道筋を付けた
立派な産業遺産が、そのまま維持管理されて残ってたわけで、これは素晴らしいと思います。
工場の敷地があまりに狭いので、それだけはびっくりしましたけどね。
僕の場合は2年前の7月22日でしたが、世界遺産に指定される前に見ておかねばと
「世界遺産オタク??」 の心意気で、かなり張り切って行ってきました。
これで世界遺産訪問件数が、国内・海外合わせて168件となり、目標件数にあと32件となったので、
あと4・5年で目標に届きそうな気がしてきました。
2年前の感想ですが、これは指定されるなという確信が湧きました。日本の産業の近代化に大きな道筋を付けた
立派な産業遺産が、そのまま維持管理されて残ってたわけで、これは素晴らしいと思います。
工場の敷地があまりに狭いので、それだけはびっくりしましたけどね。
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hagukitchen at 2014-04-28 06:20
素晴らしい記事です!記者ですね。
富岡製紙場がなんのことか分からない者にとても
親切な内容です。(^。^;)カラーの新聞を開いた気分でした。
それにしても17ヵ所も訪れていらっしゃるなんて、
ひとつひとつをこんなボリュームで見られているのでしょ、
一人でないとこんな風には楽しめないですね?
おかげさまで、楽しませていただきました。
小2の頃、蚕を教室で飼っていて、孵化しました。
あまりの存在感?が忘れられず、絹という文字を
見るたび思い出してしまいます・・・ にこり
富岡製紙場がなんのことか分からない者にとても
親切な内容です。(^。^;)カラーの新聞を開いた気分でした。
それにしても17ヵ所も訪れていらっしゃるなんて、
ひとつひとつをこんなボリュームで見られているのでしょ、
一人でないとこんな風には楽しめないですね?
おかげさまで、楽しませていただきました。
小2の頃、蚕を教室で飼っていて、孵化しました。
あまりの存在感?が忘れられず、絹という文字を
見るたび思い出してしまいます・・・ にこり
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tabi-to-ryokou at 2014-04-28 08:14
にこりさん、おはようございます
6・7年前から世界遺産に、こだわりを持ち始めて、1件訪問するごとに、こんなコラムをまとめてました。
最初の頃はカメラもボロく、撮るのも「超下手糞」だったので、今思うとちょっと残念です。
もっと早くから写真に目覚めてればよかった。
富岡製糸場の写真も、構図が右寄りだったり、左寄りだったり、地面が多かったり、傾いてたりで、
今回トリミングと明るさの補正をして、やっとお目にかけることができる写真になりました。
最近はいつも一人で出かけてます。カミサンに言わせると、世界遺産は辺鄙なところに多いので、疲れるそうです。
蚕の孵化は小学校の低学年には衝撃だったでしょうね。でも大人になって「蚕を回顧する」 のも素敵じゃないですか(笑)
6・7年前から世界遺産に、こだわりを持ち始めて、1件訪問するごとに、こんなコラムをまとめてました。
最初の頃はカメラもボロく、撮るのも「超下手糞」だったので、今思うとちょっと残念です。
もっと早くから写真に目覚めてればよかった。
富岡製糸場の写真も、構図が右寄りだったり、左寄りだったり、地面が多かったり、傾いてたりで、
今回トリミングと明るさの補正をして、やっとお目にかけることができる写真になりました。
最近はいつも一人で出かけてます。カミサンに言わせると、世界遺産は辺鄙なところに多いので、疲れるそうです。
蚕の孵化は小学校の低学年には衝撃だったでしょうね。でも大人になって「蚕を回顧する」 のも素敵じゃないですか(笑)
by tabi-to-ryokou
| 2014-04-28 01:00
| 世界遺産
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